2022年本試

くも膜下出血の原因で最も多いのは、脳動静脈奇形（AVM）からの出血である。

慢性硬膜下血腫は比較的高齢者に多く、軽微な頭部外傷から1～2か月かけて徐々に頭痛等の頭蓋内圧亢進症状や片頭痛・失語・認知機能の低下が生じ、通常は手術で治療される。

高血圧性脳出血で最も頻度が高いのは、小脳である。

神経膠腫（グリオーマ）は脳実質外から発生する腫瘍であり、基本的に予後良好である。

脳挫傷は頭部外傷に伴う衝撃による脳実質の損傷で、壊死・出血・浮腫が混在し、受傷側だけではなく、その反対側に生じることも少なくない。

くも膜下出血は、突然の激しい頭痛や嘔吐で発症する。

下垂体腺腫により視交叉が圧迫されると、両鼻側半盲を呈する。

血栓溶解療法（rt-PA静注療法）は、禁忌項目がなく適応条件を満たせば、脳梗塞の型を問わず、発症後（最終健常確認）から4.5時間以内であれば使用できる。

CTはMRIに比較して、骨に囲まれた脳幹や脊髄の描出に優れている。

MRIの拡散強調画像（DWI）は、脳梗塞の早期虚血性変化の描出に適している。

脳血管撮影は閉塞性脳血管障害や脳動静脈奇形の血流動態の評価に有益な情報を提供する。

高度の頚動脈狭窄症には、頚動脈内膜剥離術（CEA）や頚動脈ステント留置術（CAS）が治療として検討される。

一過性脳虚血発作（TIA）の多くは診察時には無症状であるため、外来の経過観察でよい。

喫煙は脳卒中リスクとは関係がない。

造影剤による副作用は検査直後に発生し、数日後に生じることはない。

超急性期脳梗塞の治療として、発症時刻（最終健常確認時刻）を確認することが重要である。

くも膜下出血の再破裂を防ぐためのケアとして、部屋を薄暗くして騒音を無くし、安静を保つことは有効である。

急性硬膜下血腫は、治療できる認知症（treatable dementia）の一つとして有名である。

髄膜種は脳ドックなどで無症候性病変も多く発見され、現在最も頻度の高い脳腫瘍である。

SPECTは脳の機能よりも、形態や器質的異常を捉えることに特化した検査である。

心原性脳塞栓症の原因として最も多い不整脈は、心室細動である。

水頭症の治療のひとつとして、V-Pシャント手術が挙げられる。

転移性脳腫瘍の原発巣として最も多いのは、肺癌である。

心原性脳塞栓症は突発性に発症することが多く、比較的広範囲の脳梗塞を生じ、ラクナ梗塞と比較して機能予後も悪い傾向にある。

単純X線撮影はポータブル撮影が可能で利便性に優れるが、情報量に限りがある。

脳出血は病巣に応じた局所症状を呈することが多いが、血腫が大きければ頭蓋内圧亢進症状を呈し、生命にかかわることがある。

脳血管攣縮は、くも膜下出血の発症直後から生じることが多い。

急性硬膜外血腫は、頭蓋骨骨折を伴うことが多く、その直下の硬膜動脈や骨髄から出血して、凸レンズ状の血腫を形成する。

ビグアナイド系経口糖尿病薬を内服中の場合、乳酸アシドーシスを生じる可能性があるため、糖尿病患者の造影検査には注意が必要である。

成長ホルモン産生下垂体腺腫は、成人発症で巨人症に、小児期の発症で先端巨大症を呈す。