胆石症手術の合併症!胆汁瘻を現役医師が徹底解説 [114-am-094]

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👩‍⚕️ 今日の過去問チャレンジ! (114-am-094)

胆石症の手術といえば「腹腔鏡下胆嚢摘出術」が定番ですね。傷が小さくて回復が早いメリットがありますが、実はこの術式特有の注意すべき合併症があるんです。状況設定問題では、家族の既往歴がヒントになることも多いですよ。一緒に確認していきましょう!

Aさん(56 歳、女性、主婦)は、食後に冷汗を伴う腹痛があり外来を受診した。腹部超音波検査の結果、胆石症と診断され、腹腔鏡下胆囊摘出術の目的で入院した。看護師は手術オリエンテーションで、術後の入院期間は2日と説明した。Aさんは、同じ手術を受けた妹が合併症で3週間以上食事もできなかったので、自分も同じ合併症を発症するかもしれないと心配そうに話した。

Aさんの妹が発症した合併症はどれか。

1. 肺炎
2. 胆汁瘻
3. 皮下気腫
4. 深部静脈血栓症

💡 正解と解説

正解は「2」です!

腹腔鏡下胆嚢摘出術において、最も注意すべき特有の合併症は 胆汁瘻(たんじゅうろう) です。胆嚢を摘出する際、胆嚢管という管をクリップで留めて切り離しますが、このクリップが外れたり、手術操作で近くの胆管を傷つけてしまったりすることで、胆汁がお腹の中に漏れ出してしまいます。

胆汁が漏れると、ドレーンから黄金色の排液が見られたり、強い腹痛(胆汁性腹膜炎)を引き起こしたりします。選択肢3の皮下気腫も腹腔鏡手術に関連しますが、これは手術中にお腹を膨らませる「炭酸ガス」によるもので、多くは自然に吸収されます。妹さんが「大変な思いをした」という文脈であれば、より重篤な経過をたどりやすい胆汁瘻を想定するのが一般的です。

👨‍⚕️ 一瞬で解く裏技

胆嚢(たんのう)は「胆汁」を貯める袋です。その袋を切り取る工事(手術)で、一番起きやすい「中身の漏洩事故」は何か?と聞かれたら、当然中身である「胆汁」が漏れることですよね。水道工事で水が漏れるのと同じで、胆嚢の手術=胆汁が漏れる(胆汁瘻)と直結させて覚えましょう!

🧠 ポイント

腹腔鏡下胆嚢摘出術のポイントを整理しましょう!

  • 胆汁瘻(たんじゅうろう): 胆管の損傷やクリップ外れで胆汁が漏れる。ドレーン排液の色に注目!
  • 皮下気腫(ひかきしゅ): 気腹(炭酸ガス)が皮下に入り込む。握雪感(シャリシャリ感)が特徴。
  • 肩痛(けんつう): 残った炭酸ガスが横隔膜を刺激して、肩が痛くなることがあります。
  • 深部静脈血栓症: 腹圧をかける手術なので、足の血流が滞りやすい。弾性ストッキングが必須!

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この記事を書いた人

地方中核病院の勤務医です。脳神経外科専門医を取得して十年ほど経過しました。
脳卒中や頭部外傷など、脳神経外科領域の一般的診療を主に行っています。

病状説明や学生講義で、どう話したら分かってもらえるかに苦心することが多く、「むずかしいことを、むずかしい言葉で説明しない」ことを目標にして書いています。

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